ねとらぼ
2025/06/02 20:30(公開)

怪しげなドロ池にサンマ入りのカゴを沈めて放置→数日後、現れた“高級食材の仲間”に「初めて見た」「食べたことない」

 決してキレイとはいえない貯水用の池にカゴを仕掛けて捕獲した、ある“高級食材”の仲間がYouTubeで話題です。動画は、記事執筆時点で45万回以上再生されています。

ドロ池に罠を仕掛けてみると…まさかの高級食材が!

 投稿したのは、香川県小豆島で現役漁師として生活しているYouTubeチャンネル「小豆島の漁師はまゆう」のはまゆうさん。以前には、古代エジプト文明から伝わる料理を作る様子を紹介しました(関連記事)。

 今回は、決してキレイとはいえない貯水用の池にカゴを仕掛け、ある生き物を狙っていくようで……?

貯水用の池で“ある生き物”を狙います
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貯水用の池にわなを仕掛ける

 はまゆうさんが狙っているのは、食用として有名な「上海ガニ」(別名:チュウゴクモクズガニ)の同属異種である「モクズガニ」。モクズガニは淡水で暮らすカニであるため、この貯水用の池にもいる可能性があるのだとか。モクズガニの説明をしながらカゴの中にエサのサンマを入れ、ロープを付けてから池に仕掛けていきます。

簡単な作りのカゴに

 なお、はまゆうさんはこちらの池にカゴを仕掛けるにあたって役場への確認を行い、さらに池の所有者の方にも許可を取っているそうです。はまゆうさんと同じような漁に挑戦する際は、必ず関係各所に許可を取ってくださいね。

サンマを仕掛けて数日後……

 狙っているモクズガニは夜行性の生き物であることからカゴは一晩そのままにし、翌朝に引き上げてみることにします。事情があり、翌日ではなく数日後にカゴを引き上げてみると……中には狙っていたモクズガニの姿がありました。

狙っていた生き物が入っていました!!

 取れたカニはちょっぴり臭いが気になるため、海の中に1週間ほど入れ、生かしたまま臭み抜きをします。

上海ガニに近いカニの一種・モクズガニです

 モクズガニは基本的に淡水で暮らしているカニですが、強い浸透圧調整機能を持っているそうです。そのため、1週間ほど塩分濃度が高い海の中にいても命を落としてしまうことはないのだとか。

1週間ほど海で臭み抜きをすることに
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1週間後、カニを引き上げる

 1週間後。海からモクズガニの入ったカゴを引き上げ、様子を見てみることにします。長く生かしていたからか、自分の脚を切る「自切」をしてしまっている個体もいましたが、気になっていた臭いはすっかり消えていたようです。

近くで見るとヒョウ柄なのだとか

 そこで、臭み抜きが完了したモクズガニを持ち帰って調理します。初めて食べることから2匹は湯がいてそのまま食べ、残りはカニをつぶして作る大分県の郷土料理「がん汁(がんちゃ汁)」にしてみます。

 持ち帰ってきたカニはしっかりと締め、まずはそのまま食べる2匹のモクズガニを、塩を入れたお湯でゆでていきます。モクズガニのような淡水のカニには寄生虫がいる可能性があるため、しっかりと火を通してから食べる必要があるそうです。

調理の際は寄生虫に注意です

 がん汁は、すりこぎとミキサーを使ってカニを砕き、水と一緒に火にかけます。カニのうまみを押し出すようにしながら作った黄金の汁に野菜を入れ、塩としょうゆで味付けをしたら完成です。

この汁物は地域によって呼び方が異なるのだとか
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いざ実食

 そして、いざ実食タイム。撮影時は気温がマイナス2~3度だったため、温かながん汁が体に染みておいしかったとのこと。モクズガニは海のカニと比べると上品なうまみ、香りを感じられたそうですよ。

ゆでたカニとがん汁の完成です!

 カニはふんどしの部分が鋭角だとオス、丸いとメスだと見分けることができますが、ゆがいたカニは1匹がオス、もう1匹がメスでした。メスは外子(卵)を持っていましたが、残念ながらあまり味がなくて舌触りが悪く、食べられなかったそうです。

 続いてカニミソを味わってみると、濃厚でおいしかったとのこと。取り出せるほど身はないけれど、しゃぶるような形で味わってみると……その身は癖がなくて甘みがあり、カニミソや卵がいい感じに合わさって、何ともいえずおいしかったそうです。

 お世辞にもキレイとはいえない池から取れたモクズガニでしたが、これまで食べたカニ類の中でも上位に入るお味だったとのこと。もし機会があれば事前にしっかりと許可を取り、事故に注意した上でモクズガニ取りに挑戦してみると楽しそうですね!

「初めて見た」「面白い企画でした」と反響

 この動画のコメント欄には「おいしそうなカニですね」「面白い企画でした」「いいですね~」「モクズガニってどこにでもいるんだなあ」「食べたことない」「初めて見た」といった声が寄せられています。

 はまゆうさんは、養殖したのりや開発したポン酢、「サワラのみそ漬けたたきセット」などをネットショップ「はまゆうショップ」で販売中です。また、YouTubeチャンネル「小豆島の漁師はまゆう」やInstagram(@osenmaru1)では漁の様子や再現料理のレシピを公開しています。

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動画提供:YouTubeチャンネル「小豆島の漁師はまゆう

※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

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